2023年10月30日
在宅出前講座~そこが知りたい在宅医療~住み慣れた自宅で暮らし続けるために(川西コミュニティセンター)ご案内終了しました
川西地区 在宅出前講座 イベントサマリー 令和5年12月7日
丸亀市在宅出前講座
テーマ:そこが知りたい在宅医療 ~住み慣れた自宅で暮らし続けるために~
開催日:令和5年12月7日(木)
時間:13:30~15:30
場所:丸亀市川西コミュニティセンター 大会議室
講師: 丸亀市医師会医師 小野 志磨人先生、まるがめ訪問看護ステーション訪問看護師 小野 雪絵先生
討議のファシリテーター:医師会より医師3名、丸亀市地域包括支援センター職員4名
丸亀市在宅医療介護連携支援センター職員1名
【プログラム】
講話① そこが知りたい在宅医療 丸亀市医師会 小野 志磨人 先生
② 人生の最期・看取りについて まるがめ訪問看護ステーション 小野 雪絵 先生
グループ討議:①人生の最終段階について
②人生の最期 あなたならどうしたいか、大切な人にどうしてあげたいか
【対象】
地域の住民の皆さま
【参加費】 無料
【主催】丸亀市在宅医療介護連携支援センター
【参加者数】36名
【参加者属性】合計 36名 男性23名 女性13名
年齢層 60歳代12名、 70歳代14名、 80歳代 6名(アンケート結果より)
アンケート 回答数 32名 回答率 89%
【講話・グループ討議まとめ】
<そこが知りたい在宅医療>人生の最期を迎えるまでの過程は、がん、臓器不全、認知症・老衰などの疾患の経過からも様々な経過をたどる。第8期介護保険アンケートより、人生の最期をどこで迎えたいかという問いに46.4%の人が自宅を選択し、住み慣れた場所での暮らしを望む人が多い。しかし丸亀市民を対象とした調査では、実際に最期の看取りを受けた場所は、病院64.1%、診療所6.8%、老人保健施設5.5%を占め、自宅で亡くなった人は12.6%という結果であった。人口減少と少子高齢化、核家族化に伴い、高齢者世帯も夫婦のみや独居の世帯が増えている。住み慣れた自宅で最期まで暮らすには、病状の悪化等により通院が困難になるにつれ、最期まで自分や家族だけで賄う事は難しくなる。医療・看護・介護・リハビリ等の多職種のケアや、福祉器具の調整等、専門職の支援を得る事で、医療介護をうけながら安心して生活することが可能になる。在宅医療は住み慣れた自宅で暮らし続けるための選択肢の一つである。自己の望む人生の最終段階を含めた暮らしをイメージし、家族や大切な人にその意思を伝えておくことが肝要である。
<人生の最期・看取りについて>講師の所属の訪問看護ステーションの利用者の転帰は、治療のため病院へ再入院する人や、コロナ禍の関係もあり「最期まで面会に苦労するなら自宅で看取りたい。」と在宅看取りを選択する人が多くなっている。急性期病院での治療後、症状をコントロールしながら在宅療養を継続するには、訪問診療や多職種連携のサービスが必要となってくる。訪問看護は、体調管理、排便管理(摘便・浣腸)、家族への支援など、24時間いつでも相談できる体制などを考えて支援する。高齢者の増加や医療保健体制の変化により、在宅での療養や看取りを希望する利用者は、ますます増える事が予想される。訪問看護や多職種で連携による在宅療養は、身近なシステムなので気軽に地域包括センターやかかりつけ医や訪問看護に声をかけていただきたい。
【グループ討議の結果内容】今回の参加者は男性が64%を占め、「最期の時は家族に任すけれど、それまでの介護は考えてないなぁ。」「葬式の準備は話しているが、医療が必要になったらどうしたらええかなぁ。」と言う方が多い傾向が見られた。家族に介助を託す状態になる自分の将来像は、実際の事として考えるのは難しく、周りに迷惑を掛けたくないと言う気持ちが共通した思いの様であった。ファシリテーターとして討議に入った地域の先生に「認知症はどんな人がなるんですか。」と直接質問に答えてもらったり、「訪問診療頼んでも、外来が忙しい時は来てもらえるんかなぁ。」など訪問診療・看護の実際についての素朴な疑問も聞かれた。討議の中で、エンディングノート(もしもノート)について、書き方や保管の仕方などを話し合った。また現在、丸亀市社会福祉協議会より希望者に配布されている救急医療情報安心キットと言う救急車依頼時に救命士に情報を伝えるための、緊急時情報用紙キットがある事も周知された。地域包括支援センターについても、初めて知ったと言う人も多く、社会資源を理解して元気なうちからつながりを持つことや、家族や近しい人に自分の意思を伝え合っておくことの大切さを確認した。
最後に医師より、普段から心がける事として・かかりつけ医を持つ・公民館や地域包括支援センターなどとのかかわりを大事にする・隣近所の人と仲良くするなどの説明があり、皆さん熱心にうなずきながら聞いていた。
【アンケート結果】
1. かかりつけ医がいますか ①はい 26名 ②いいえ 6名
2. 在宅医療について
- 良く理解できた 15名
- 少し理解できた 17名
- あまり理解できなかった 0名
3.人生の最期をどう過ごすか、イメージ出来ましたか?
- よくできた 8名
- 少しできた 17名
- あまりできない 6名
- 全くできない 1名
4.人生の最期の過ごし方について不安はどうですか?
- 不安がなくなった 6名
- 不安が少なくなった 11名
- 不安は変わらない 14名
- 不安が大きくなった 1名
5.感想を教えてください。
・60歳代 女性 60代からの過ごし方どうしようかと思う事が多かったのですが、近所の人と仲良くすることはあまり出来ていなかったので、元気なうちから気にして行きたいです。
・60歳代 女性 かかりつけ医をきちんとしておく必要があるなと思いました。もしもノートの事等、帰って主人に話したい。
・70歳代 男性 もしもノートを活用して娘たちに思いをつなぎたい。
・70歳代 男性 在宅医療について良く理解できた。何をしておくべきか課題も多いのに動けている間は先延ばしにしている。
・80歳代 男性 在宅医療について考えてもなかったが、出前講座で考えるようになりました。