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2025年01月22日

第30回丸亀市多職種連携研修会ま~るの会 認知症コミュニケーションケア技法ユマニチュードを知る・学ぶ

第30回丸亀市多職種連携研修会 ま~るの会

テ―マ  やさしさを伝える 認知症コミュニケーション・ケア技法

~ユマニチュードを知る・学ぶ~

ユマニチュードとは知覚・感情・言語による包括的なコミュニケーションで見る・話す・触れる・立つの4つを柱としたケア技法で、

認知症や様々な状況の人に有効とされ多くの国や地域で取り入れられています。

不安や焦りを抱えているお年寄りに、優しい光を当てる様に関わる事で、ゆったりと穏やかな気持ちを感じてもらい、「あなたの事が大切ですよ。」というメッセージを理解して貰えることで、良い関係が結べます。また、ケアする人のバーンアウトを防ぐとも言われ、ケアを受ける人、提供する人の両方に良い効果をもたらすと言われています。

超高齢社会を迎え、丸亀市も高齢者が生きがいを持って安心して自分らしく暮らせるまちづくりを目指しています。さあ、ま~るの会でユマニチュードケアを通して、関わりを学びましょう。

1.開催日時  令和7年2月27日(木) 19:00~20時45分

2.会場    丸亀市保健福祉センター ひまわりセンター 4階 第1.2会議室ユマニチュードご案内

3.参加対象者  医療・介護・福祉の分野で働く方でテー案に興味のある方ならどなたでも

4.参加費   無料

5.参加定員  100名

6.研修内容  テーマに沿って講義を行います。

講師    森山 由香 先生  日本ユマチュード学会 チーフインストラクターユマニチュードご案内

社会福祉法人三篠会

小規模多機能型居宅介護事業所 SHIRAKI梯 管理者

理学療法士・ケアマネージャー

 

2024年11月20日

第29回丸亀市多職種研修会「ま~るの会」歯科診療のタイミングとケア ご案内 終了しました。

イベントサマリー

第29回 丸亀市多職種連携研修会(ま~るの会)

開催日 令和6年12月13日 (金)

時間  19:00~20:30

講師 岩本 義博   先生 歯科医師  丸亀市歯科医師会  篠原歯科医院院長

三谷 香代 先生   訪問看護師  訪問看護ステーション ハル管理者

研修参加者 94名

介護職9名、介護支援専門員(主任含む)13名、看護師16名、理学療法士3名、作業療法士3名、言語聴覚士1名、生活相談員1名、保健師3名、MSW3名、

社会福祉士2名、歯科衛生士1名、管理栄養士1名、薬剤師8名、医師 4名、歯科医師25名、その他1名

 

講演テーマ: 在宅療養者の食べるを支える

~歯科診療のタイミングとケアのポイントを学ぼう~

 

概要:

高齢者にとって、食物を咀嚼摂取し栄養を摂り込むために、口腔から嚥下までの機能を保つことは重要な課題である。独居や高齢者世帯などの環境面から、

自力での受診が困難であったり躊躇するうちに、歯や歯茎の痛み、義歯の不具合等から食事摂取困難となり栄養不足に陥るような状況はいつ起こるとも限らない。

訪問診療の歯科医院を探すのに難渋した訪問看護師の事例報告後に、歯科医師の講義を聴いた。

講師は高齢者の歯周病と全身疾患との関連として、誤嚥性肺炎の起炎菌として歯周病細菌が多いことより、口腔細菌を減少させる『口腔ケア』の重要性を述べられた。

在宅訪問歯科医院の検索と手続きは、香川県歯科医師会のホームページにも紹介されている在宅歯科医療連携室へ電話かインターネットで申し込むと、歯科医療機関を

紹介してもらえる。丸亀市内にある在宅歯科連携室協力歯科医院(22施設)の情報提供もあった。訪問歯科診療は歯や歯茎の痛み、義歯の不具合、専門家による

口腔ケアなどの様々な治療対応が可能となっている。要介護高齢者への口腔ケアは、【器質的口腔ケア】としてうがいや歯磨きによる汚れ(細菌叢)の除去、

【機能的口腔ケア】として口の中や周囲のマッサージ、飲み込むための機能トレーニングにより口腔機能の維持・向上を目指すケアがある。訪問歯科診療によって、

歯科疾患重篤化予防や口腔の汚れによる二次的全身疾患の予防につながる。

参加者からの事前質問である「義歯の着脱や保管方法」について、口腔内は咽頭側(奥)から口唇側(手前)に向けて拭く事、義歯は下側を入れてから上側の義歯を入れる。

外す際は義歯の前歯の方から隙間を作って外す事など具体的な説明があった。また唾液腺マッサージや咀嚼訓練体操などの飲み込む機能を整える体操、食事の際の姿勢として、足底を床や足置きにきちんとつける事などが紹介された。

印象的だったのは、ユマニチュードという認知症高齢者への不安を和らげる関わりの紹介である。動画でのユマニチュード実施前後の患者の表情は、

実施前と比べ劇的に穏やかになり、目からウロコの情景が放映された。ケアを提供する前に一人の人として対象者と絆を結べるように関わる事が、

ケアをされる人とケアを提供する人の両方を満足へ導くと伝えられた。

研修会の感想には、「在宅医療機関と歯科との連携が高まることを期待する。」「口腔ケアの重要性が再認識できた。口腔ケアの大切さをもっと広めたい。」

「ユマニチュードの動画に驚かされた。」など前向きな感想が多く寄せられた。

 

アンケート結果:  参加者94名、 アンケート回答数84枚 アンケート回答率 89.3%

     

 

研修への意見・感想

口の中をきれいに保つことの大切さがわかりました。実践できるようにしたいです。
口腔ケアは大事なケアだが、後回しになる事がある。改めて大切さがわかったので他のスタッフにも共有しようと思います。
在宅療養の方には、口腔内のチェック、口腔ケアの指導を目的として訪問歯科を利用できればいいのかなと思い、とても参考になりました。
歯科の連携の重要性を感じました。口腔ケアでまず食後に観察することが第一歩と思いました。在宅歯科診療協力病院についても知ろうと思います。
口腔ケアは、大切だと理解できた。もっと認識されるべきと思いました。
訪問歯科診療がどのような事をしているのかが良くわかっていなかったのですが、今回知る事ができました。口腔内の感想で悩んでいる方も多いのでマッサージ法などを伝えていきます。
ユマニチュードの目線を合わす、触れるなど、日頃から心がける必要があると思いました。
ユマニチュードの事は知らなかったのでまた調べてみたいと思いました。

 

2024年08月13日

丸亀市市民公開講座 認知症と共に暮らせるまちをめざして ~出会う・話す・つながる~終了しました!

丸亀市市民公開講座イベントサマリー

認知症と共に暮らせるまちをめざして

~出会う・話す・つながる~ 

開催日 令和6年9月21日(土)

時間  13:30~15:30

講師 高知県立大学 社会福祉学部 教授  矢吹 知之 先生

研修参加者 101 名

講演テーマ: 認知症とともに暮らせるまちをめざして

~であう・話す・つながる~

概要:

認知症は誰もがなりうるものであり、多くの人にとって身近なものになっている。認知症になっても希望を持って暮らせるまちを目指すため、丸亀市の認知症を取り巻く状況と、認知症の人や家族の思いを知り、我がまち丸亀でどのようにして認知症とともに暮らしていけるのかを考える機会として、今回の市民公開講座は開催された。

丸亀市地域包括支援センターによると、令和6年の丸亀市の人口は11万9千人、そのうち65歳以上の高齢者は3万2,138人で高齢化率29%、高齢者の家族状況は、6割以上が「一人暮らし」や「夫婦のみ」の世帯である。また介護保険の認定者数も増加傾向で、要介護と認定された人の中で認知症高齢者の方の占める割合は55.8%となっている。

丸亀市では、認知症の進行に応じたサービスや社会資源を提供し、認知症の方等の居場所として認知症カフェ(にじいろカフェ)を開催している。「にじいろカフェ城南」と「わたしの居場所~まるちゃん~」を主宰している合田美貴子さんは、60歳代で認知症を発症されたご主人がどうしたら楽しく暮らせるのかを考え、色々な人と話せる場としてにじいろカフェ城南を開設した。そこでは認知症の人だけでなく色々な立場の人が集い、語りあえる場となっている。また、「わたしの居場所~まるちゃん~」は認知症の方とそのご家族が、これから実現したいこと等を話し合ったり、家族同士で介護の悩みを共有できる場の重要性を訴えた。

矢吹先生は、2012年には15.0%であった認知症有病率は、2022年の調査では12.3%となった調査結果を示しながら、認知症有病率低下の理由として、喫煙率の低下、中年期~高齢早期の生活習慣病管理の改善、健康意識の変化により認知機能の進行が抑制されたと説明された。認知症になっても穏やかに過ごせる人はたくさんいて、その関わり方と周囲の理解が影響していることがわかってきたと言及された。認知症診断直後の支援で大切な事は、認知症と言われたことで起きる、自尊感情・自己効力感の低下に対しての対応である。周囲からの「認知症になったら何もできないだろう。」「あの人は認知症なのに頑張っている。」という善意による偏見が本人や家族に向けられ、誰にも相談せず孤独に苦しむ。しかしそれを和らげ、一緒に心配してくれる人がいることで不安や絶望を和らげ、前向きに生きるための始まりとする事ができる。認知症とともに希望を持って生きるという『新しい認知症観』が地域に根付く事は誰もを暮らしやすくする。私たち誰もが当事者という視点で、偏見のない認知症の理解を広げることが重要である。早期発見(受診)、早期診断から認知症カフェなどの集いの場への参加が、~であう・話す・つながる~となり、認知症になっても大丈夫と言える地域に近づくのではないだろうか。私たちに何ができるかを考え実行したい。

アンケート結果

1.参加者状況

参加者101名  アンケート回答数 75名   アンケート回答率 74.2%

年齢層 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳代 80歳代以上
人数 1 1 3 9 24 29 8

 

2,認知症を知っていましたか。

3.認知症の人に接したことがありますか。

4.感想

 

年齢層 感想
20歳代 絵を見て何に見えるかと演習で、周りは見えているけど自分は解らない。何で何でわからないのかなと思う感情が認知症本人の思う感情に近い事。認知症をカムフラージュするために人との関りを避ける。弱くなった部分を惜しむのでなく、受容しながら穏やかに緩やかに老いて行けるようサポートしていけたらと思った。
30歳代 認知症の体験をしてくれたのが良かった。
40歳代 わかり易く、認知症の人の気持ちを体験した上で考える貴重な話だった。社会を変えていく、変わっていく、そんな希望を持てる気持ちになりました。」ありがとうございます。
40歳代 92才のおばあちゃんと二人暮らしをしている。今日の話を聴いて安心して、おばあちゃんが認知症になっても受け入れられる気がした。自分を犠牲にしないでサービスも上手く利用してみたら良いと思った。
50歳代 母が認知症で、接し方について悩んでいたので社会資源を増やして認知症カフェで家族の方とも話ができれば、何かヒントが得られると思いました。
60歳代 認知症の人がどのように感じているのかわかり易く話して下さりもっと早くわかっていたら母に接する時も優しく出来たとおもいます。理解することはとても大事だと思いました。
60歳代 年齢の近いひとが認知症になると身近な問題になる。感情を読み取ることを聞いて勉強になった。
60歳代 先生のお話が、例題と言いつつ話して頂き理解し易かったです。認知症の人に否定することは良い点はなし。認知症の原因により対応も多様であると知った。
60歳代 丸亀市のにじいろカフェの通いの場に思った以上に参加者が多いのだと知ってその場の雰囲気作りも良いのだと思います。我が町にもこんなコミュニティが広がったらいいと思いました。
60歳代 家族の方(合田さん)のお話が印象的でした。しかし友人や近くに相談できる場所がある人はいいけど、、、と思いました。認知症の現状や、脳の働きについてが良くわかりました。カップルの写真がわからなかったのが残念でした。
60歳代 認知症の方との関わり方。まずは相談、社会資源を知って行く事。周りが変わる事、一緒に考えつながる事。
60歳代 否定をしてはいけないと言う事がわかった
60歳代 認知症の方を決めつけるのでなく認め合い受け入れる事。自分がなってもそうして欲しいものである。
70歳代 合田さんが「ご主人から元気をもらっている」と聞き、なるほどと思いました。誰かに打ち明け、一人で抱え込まない。助けて貰いながら、自分も倒れないようにするという事。やさしく寄り添えあえる人に近づきたいと思いました。
70歳代 認知症の人を変えるのでなく、私たちが変わる。認知症というあいまいさを支える。自分ができる事をする。
70歳代 認知症、誰にもある病気のひとつだと思います。

コミュニケーションの大切さ、人には優しく言えるように、私にもできる

70歳代 無知による・経験からくる・善意による偏見浸み込む様に無くしていく。私はまだまだ偏見だらけだけど赤ちゃんが見えなかった時、認知症の人ってこんなの?とガツンと来ました。とっても不安でした。
80歳代 帰って今日の内容を主人に話したい。他人事ではない、これからの事を話したいです。
80歳代 大変勉強になりました。自分の事,家族の事を考えようと気づきました。

5.動画のYouTube配信について

期間限定 令和6年10月16日~11月6日までとなっています。

2024年07月11日

第28回丸亀市多職種連携研修会「ま~るの会」まんでネット講習会のご案内 ~ご案内終了しましたYouTube配信あり

イベントサマリー

第28回丸亀市多職種連携研修会「ま~るの会」

~みんな医療・介護・福祉の専門職まんでネットでつながろう~

まんでネット講習会

ログインから多職種連携での活用方法について

開催日 令和6年7月24日
時間  19:00~20:30
講師 株式会社 カナミックネットワーク  松嶋 由佳 氏
松本 幸広 氏
森下 学  氏

研修参加者 65名
医師 2名、歯科医師5名、薬剤師7名、看護師13名、保健師4名、介護支援専門員(主任含む)8名、理学療法士2名、作業療法士2名、施設管理者5名、MSW5名、社会福祉士2名、
介護士1名、ヘルパー1名、管理栄養士1名、事務職1名、行政1名、福祉器具業者2名、その他3名、

講演テーマ: ~みんな医療・介護・福祉の専門職、まんでネットでつながろう~
まんでネット講習会 ログインから多職種連携での活用について

概要:
在宅医療介護では、介護や看護、リハビリなど様々な事業所スタッフの訪問を受ける事が多い。利用者は、各職種のスタッフが自分の状態を理解した上でケアしてくれると安心できる。まんでネットは、クラウド上の多職種間の情報連携ツールであり市内の医療機関、介護事業所等は手続きをすれば無償で使用でき、利用者の個人情報を、タイムリーに正確に伝達できる。ICTには情報流出予防など安全管理が重要である。まんでネットは、国内でデータ管理しバックアップも行ない、災害にも耐えられ、厚生労働省のガイドラインに準拠したシステムであると聴いた。さらに、各利用者ごとの記録をする『部屋』には、その部屋に招待されてから情報の閲覧や入力が可能となる。システム管理は丸亀市であり、利用者の部屋作成は、医師とケアマネージャーの権限となっている。部屋へのアクセスはID,パスワードを取得した人だけが入れるため、ID,パスワードを持たない人は、情報にアクセスできない。地域の在宅医療介護を効果的に機能させするためには、ID,パスワードを取得し、日常的にまんでネットを利用する事が重要と説明された。
令和6年度の診療報酬改定で新設された在宅医療情報連携加算に関しても、まんでネットはその加算条件に準拠していると説明があった。また、まんでネット上からオンライン会議へもアクセスでき、会議録も残す事ができ、ペーパーレスでタイムリーな情報伝達となる。今後も地域住民の住み慣れた場所で暮らしの質を保つために、上手にまんでネットを活用し多職種の顔の見える関係が繋がるよう活用を進めて行きたい。

(アンケート結果)

 

研修内容への感想・意見
・現在システムは使用していないが、感覚的に使いやすそうな仕組みであると感じた。
・使い方、機能が良くわかりました。
・医療、介護いずれの業界にもこのクラウドシステムが認知され、全ての職種が活用できれば、一人ひとりの利用者・患者にとって有意義なものになると思います。

・ 時々まんでネットを利用していました。ZOOMで使用できると知って活用できたらと思いました。
・ まんでネット加入を検討していいるので、研修に参加出来て良かった、
・ まんでネットの活用手順がもっとシンプルになれば、現場での入力が助かります
・クラウドより電話の方が早い、手間。
・加入の仕方も分からなかったので今回聞けて良かった。
・同僚に相談して検討したい。
・室温が 寒かった。温度管理必要です。
・ 訪問看護さんとリアルタイムにっ情報共有連携についてどうにかならないか相談があったので上手く活用できたらと思った。

医師ケアマネ以外にも部屋作成ができたらやりやすいと思う。

ユーチューブ 限定公開   令和6年8月20日 0時 ~ 9月4日 22時

 

2024年04月23日

丸亀市在宅出前講座 ~そこが知りたい在宅医療~ 飯野コミュニティセンター ~ 終了しました ~

イベントサマリー あなたの地域の出前講座そこが知りたい在宅医療

会場:丸亀市飯野コミュニティーセンター

主催:丸亀市在宅医療介護連携支援センター

令和6年6月6日 13:30~15:00

テーマ『そこが知りたい在宅医療~住み慣れた自宅で暮らし続けるために~』

【プログラム】

講話「そこが知りたい在宅医療」丸亀市医師会 小野 志磨人先生

「人生の最期・看取りについて」まるがめ訪問看護ステーション所長 小野雪絵先生

グループ討議 「あなたならどうしたいか、大切な人にどうしてあげたいか」

(ファシリテーター)医師3名、地域包括支援センター職員5名、在宅医療介護支援センター相談員1名、訪問看護ステーション看護師1名

(対象者:地域住民)参加人数34名

参加者属性:性別 男性8名、女性26名

年齢層 50歳代未満3名、50歳代1名、60歳代3名、70代15名、80代12名

アンケート回答数 34名 回答率100%

 

【まとめ】

今回は地区の長寿大学の受講生の方々が多く参加して下さり、参加者同士が顔見知りという方が多く、70歳から80歳以上の方が合わせて79.4%を占めていました。いつか来るであろう自分の最期を迎える段階をどうしたいか、医療や介護が必要になった際にはどう暮らしていくのか考えて見ませんかという呼びかけに対し、「認知症で自分の事がわからなくなったら迷惑かけるなあ。」とまず自分の周囲への負担を考えると言う声が多く聞かれました。普段地域包括支援センターで相談業務に携わっているグループ討議のファシリテーターは、「地域包括支援センターで相談を受ける時は、相談者さんの『こんな病気を持っているんだけど、自宅で暮らしたい。不安なの。』等というその人の気持ちを聴きながら寄り添えるように心がけていますよ。」と話し、どんな時に相談にいけば良いかを説明してくれました。この講座をきっかけに自己の望む人生の幕引きへの暮らしをイメージし、準備することも必要だと感じてもらえたのではないとかと思いました。

また、今回エンディングノートとして配布された‘もしもノート’に自分の受けたい終末期医療や介護、最期の迎え方など自分の希望や思いを記載することは、自己整理でき周囲の人たちにも理解して貰い易いと周知されました。最期の段階であると感じた時にについて「いざとなったら、病院にたのまないかんわな。」とか「最期は施設かな。」と言う人も、そのような状況になる前段階としてどうやって生きていくのかという視点では、「できるだけ自分の事は自分で、仲間との交流を大事にして前向きに生きたい。」と話し、その意見にうなづいたり共感する様子がありました。ただ「ぎりぎりまで家で居たいけど、痛みやしんどさを我慢するのは怖い。」という不安の声については、医師から緩和ケアという治療がある事も説明され、「元気な時から前向きに暮らし、隣近所やコミュニティなどのつながりを大切にしていきましょう。」と説明されました。普段かかりつけ医の診察で体調の話はできても、人生の最終段階までの話を医師とともに語り合える機会は滅多にありません。どの人も笑顔で活発に意見を言い合い、「話が聞けて、皆に話せて良かった。楽しかった。」等という感想もあり、なごやかに会を終える事ができました。

この在宅出前講座も、やっと丸亀旧市内の全コミュニティセンターに廻らせていただくことができました。地域の皆さんと医師や保健師・看護師が直接意見を交わせる時間は賑やかで明るくて、パワーを頂くことができました。今後は地域の方が、もっとはつらつと交流できる内容を持ってコミュニティに入らせていただきたいと思います。地域の皆さま、大変お世話になりました。

 

【アンケート結果】

1.かかりつけ医がいますか ①はい 32名   ②いいえ  2名

 

 

 

2.在宅医療について

①よく理解できた 14名

②少し理解できた 17名

③あまり理解できなかった 3名

④全く理解できなかった 0名

3.人生の最期をどうするか、イメージできましたか?

①よくできた 7名

②少しできた 24名

③あまりできない 3名

④全くできない 0名

4.在宅医療に対する不安はどうですか?

①不安がなくなった 5名

②不安がすくなくなった 12名

③不安は変わらない   15名

④不安が大きくなった  0名

⑤無回答        2名

 

 

在宅医療の理解度

人生最期のイメージ

人生最期についての不安

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5.感想

・60歳代(女性) 日頃から家族の中で終末について少しでも自分の考えを伝えておけば良いかな。

色々な情報を知っておく。今日は色々な事を考えるチャンスになりました。

・70歳代(女性) 時々これからの事を考えたり、話し合ったりする時間を持たなければならないと感じて

ます。参考にしたいです。

・70歳代(女性) 自分の事を考える機会が出来た。

・80歳代(女性) 自宅でなくなるのも大変な事、元気で最期を迎えたい。

・80歳代(男性) 介護についての知識が深まり非常に良かった。

2024年01月12日

第27回丸亀市多職種研修会 ま~るの会 `蘇生を望まない傷病者の急変対応を考える’ご案内~ご案内終了しました~

 

イベントサマリー

第27回丸亀市多職種連携研修会「ま~るの会」

研修会  ~地域の人たちの最終段階を温かく自然なものにするための備え~

蘇生を望まない傷病者の急変対応を考える

研修方法: プレゼンテーションと事例検討、グループ討議

講演者:独立行政法人労働者安全機構 香川労災病院 看護師長 松﨑 尚子

丸亀市消防本部 防災課 副課長 大前 博文

主催:丸亀市在宅医療介護連携支援センター

会場:丸亀市市民交流活動センター  マルタス 多目的ホール1、2

開催日・時間:令和6年2月9日 19:00~20:30

第27回ま~るの会

対象者:地域の全医療施設・介護サービス事業所の職員

参加人数96名

参加者属性:

介護支援専門員22名、介護事業所・訪問看護ステーション管理者6名

医療ソーシャルワーカー5名、生活相談員2名、介護職員2名、ヘルパー1名、

理学・作業療法士4名、保健師3名、看護師24名、社会福祉士1名、

市役所事務職員1名、社会福祉協議会職員2名、消防署職員1名

医師8名、歯科医師6名、薬剤師9名、合計97名

アンケート回収87名 アンケート回答率 89.7%

【研修内容のまとめ】

超高齢、多死社会を迎え、心肺蘇生を含めた治療を望まないにもかかわらず119番通報をして事後の対応に苦慮する事例が問題となっている。丸亀市内にも高齢者施設・事業所は増えており、急な傷病者への対応を多職種で考える機会とした。

まず、丸亀消防の発表で、救急隊は傷病者が侵襲ある治療を希望するのか、高度な治療は望まずに自然な看取りを希望するのかを再確認したうえで次の診療機関に繋ぐ役割を担っている。しかし現場では、救命のために駆け付けるも、「心臓が止まっているなら、もう蘇生は望まない。でも救急隊には来てほしい。」「会話が出来る程度には、回復すると期待していたが、無理なら穏やかにして欲しい。」などと言う声を聞く事もあり、搬送に苦慮するジレンマを伝えた。そして香川県から出されている高齢者施設における救急搬送についての文書を示し、基本的事項として心肺停止を確認したら、心肺蘇生を希望しない旨の提示に関わらず心肺蘇生を開始する。そして除外項目の有無を確認し、かかりつけ医に連絡し指示があれば、蘇生中止ができる手順を説明した。特に注意すべきことは、Do Not Attempt Resuscitation(以後DNAR)の意思表示の有無にかかわらず、食物による窒息や急な事故など外因性と思われる場合は、蘇生が必要である。日頃から心肺蘇生に対する本人・ご家族の意向を話し合い、在宅医らと普段から関係を築くことが重要であると提言があった。また救急搬送を受ける立場の急性期病院である香川労災病院からは、DNARについて院内指針を決め本人または本人の意思をくんだ家族の希望承認が前提となると発表された。

参加者であるベテラン医師は「最期の時にどうするかを聴くのは難しい。患者さんが一人の時と、家族と一緒の時、病状の状態によっても返事の内容が変わる事はある。普段からの付き合いや当事者から声に出す時など、状況を考える必要がある。また面談用紙にサインをしたからと言ってそのまま決定事項として再確認せずに対応する事も危険。寄り添うという意識を忘れてはいけないと思う。」と説明した。寄り添うという事を心に留めながらグループ討議に移った。グループ討議では、「急に今後の事について聴くのは難しい。」という意見と同時に、「定期的にでもご家族を交えて利用者さんの様子を伝えたり、望んでいる事を聴く機会が必要だ。」「デイサービスは、とても健康な人が多いが、何でも話せるようにしたい。」との声が聞かれた。DNARの確認よりアドバンスケアプランニング(ACP)が大事で、どうしたいのかという結果を知るためだけではなく、日頃から話し合う時間を共有することが寄り添うことになる。終末期にどんな医療が受けたいのかを家族や大事な人と話し合えるようにしたいというまとめに至った。最後に「大切なことはその時のその人の意思が、周囲に繋がり適切に活かされる事である。そしてその意思は、変わっても良いんだよ。と言う事を踏まえた上で医療者として関わる事を認識しよう。」という提言がされた。4年ぶりの対面研修会は、お互いが笑顔でうなずいたり、質問し合ったり活気を感じる会となった。

 

(アンケート結果)

1.参加者の経験年数

 

2.研修の満足度

3.今回の研修はあなたの仕事に役立ちますか。

 

4.ま~るの会でしてほしい研修内容について希望するテーマを教えてください。

 

 

 

2023年12月13日

丸亀市在宅出前講座~そこが知りたい在宅医療~城乾コミュニティセンター ~終了しました~

イベントサマリー

在宅医療出前講座会場:丸亀市城乾コミュニティーセンター

主催:丸亀市在宅医療介護連携支援センター

令和6年2月29日 13:30~15:30

テーマ『そこが知りたい在宅医療~住み慣れた自宅で暮らし続けるために~』

【プログラム】

講話「そこが知りたい在宅医療」丸亀市医師会 小野 志磨人先生

「人生の最期・看取りについて」まるがめ訪問看護ステーション所長 小野雪絵先生

グループ討議 「あなたならどうしたいか、大切な人にどうしてあげたいか」

(ファシリテーター)医師3名、地域包括支援センター職員2名、在宅医療介護支援センター相談員1名

(対象者:地域住民)参加人数16名

参加者属性:性別 男性1名、女性15名

年齢層 50歳代未満1名、50歳代2名、60歳代3名、70代3名、80代4名、不明2名

無回答2名

アンケート回答数 14名 回答率88%

 

【講話のまとめ】

<そこが知りたい在宅医療>人口減少と少子高齢化、核家族化に伴い、高齢者世帯で夫婦のみの世帯や独居の世帯が増えている。住み馴れた自宅で最期まで暮らすために、医療やケアをどのように賄うかを考える必要がある。誰しも皆一度は死を迎える時が来る。医療や介護を自分や家族だけで賄うのでなく、訪問診療・往診、訪問看護、介護、リハビリなど、状態に合わせた生活支援や医療ケア、急変時対応の準備や、24時間対応の相談窓口の備え等が必要になる事を視野に入れる必要がある。その為にかかりつけ医や地域包括センターや民生委員など身近な地域の人と繋がりを持つことが第一歩である。

<人生の最期・看取りについて>自らが望む人生の最終段階の医療・ケアについて話し合う事はアドバンスケアプランニングと呼ばれ、それを話し合う場は人生会議と呼ばれる。人生会議は、自分のここから先の暮らしをどのようにしていくのか、医療や介護が必要になった際にはどう暮らしていくのか考える機会である。訪問看護は「こんな病気を持っているんだけど、自宅で暮らしたいの。」という方の心身の状態を受け止め、寄り添ったケアをしてくれる。そして介護やリハビリなどの専門職も訪問でケアを受けることができる。自己の望む人生の幕引きへの暮らしをイメージし準備することは意義のある事である。

【グループ討議の結果内容】

今回は、50歳未満から80歳代の各年代の方が3,4人づつ参加され、各年代の方の声を伺う事ができた。50歳代の方は若いながらも姑の介護をしていたり、80歳代でがんの手術を2度も経験したにも拘らず、「できるうちは何でも自分でしながら生きたいんや。」と話され、これまでの経験が自信につながっているのかとその自立心にとても感銘を受けた。『人生最期の看取りについて自分はどうしたいか、大切な人にどうしてあげたいか』については、「少しでも永く、家族に迷惑を掛けないように自宅で自立して暮らしたい。」という意見が多かった。また「家族には少しでも、苦痛のないようにしてあげたい。そのためには訪問看護や介護が利用できるんですね。知らなかったです。」という意見も聴いた。最近は一世帯の人数が少ない家庭が増えて来ているが、別世帯でも家族間の思いやりの心は、しっかりと根付いていると感じた。また「認知症になってもご近所に知られたくない。」という率直な声もあったが、地域包括センターを中心として、認知症対策としてのカフェ活動など、認知症があっても地域で孤立しないよう社会に繋がれる場所が創られている。

グループ討議の中で、地域包括センターのパンフレットを見てもらい、どんな時に相談するのかを話し合い、またエンディングノート(もしもノート)の内容や、その内容は一旦記載しても定期的に見直して書き直して良い事を共通理解した。参加者からは「このノートがあると便利だわ。」という感想をいただいた。医師からは普段からかかりつけ医師や看護師、家族に相談する事が、療養の場所づくりに繋がると説明された。どの人も笑顔で活発に意見を言い合い、共感したりたたえ合いながらなごやかに会を終える事ができた。

 

 

【アンケート結果】

1.かかりつけ医がいますか ①はい 10名   ②いいえ  4名

 

2.在宅医療について

①よく理解できた 9名

②少し理解できた 5名

③あまり理解できなかった 0名

④全く理解できなかった 0名

 

 

 

 

3.人生の最期をどうすか、イメージできましたか?

①よくできた 4名

②少しできた 9名

③あまりできない 1名

④全くできない 0名

 

 

4.在宅医療に対する不安はどうですか?

①不安がなくなった 2名

②不安がすくなくなった 11名

③不安は変わらない   1名

④不安が大きくなった  0名

5.感想

・50歳代 今後の私の人生が心豊かに後悔無く過ごせるようになれる話と知識を得る事が出来た。

これからも、こういう会があれば参加したい。

 

・60歳代 私より年上の女性がしっかりと意見を話すのを聴いて感心しました。

自分の事をしっかり伝えられるよう、もしもノートを使いたい。

・60歳代 自分の事を考える機会が出来た。認知症の先生が見つかって良かった。

・70歳代 動けるうちはなるべく自宅で過ごし、動けなくなると在宅医療から病院などを考えたい。

・80歳代 これから先の事が、気が楽になりました。

 

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